メニュー

治療抵抗性うつ病・双極性障害に対するケタミン療法の有効性

治療の目的と効果

ケタミン療法は、従来の抗うつ薬や心理療法に反応しない治療抵抗性のうつ病や双極性障害の患者様に対し、短期間で症状の改善をもたらします。研究によれば、点滴治療を受けた患者の50%〜70%が、数日以内に症状の大幅な改善を実感していることが報告されています。さらに、再発リスクの低減や自殺念慮の急速な軽減も期待されます。

治療メカニズム

ケタミンはNMDA受容体に対する拮抗作用を通じて、脳内のグルタミン酸系に影響を与えます。これにより、神経可塑性が促進され、うつ病に関連する脳領域でのシナプス形成が増強されます。特に、前頭前野や海馬の機能が向上し、これらの領域における神経活動の再構築が行われると考えられています。この作用機序は従来の抗うつ薬とは異なり、治療効果が迅速に現れる点が特長です。

エビデンス

米国精神医学会のガイドラインでは、ケタミンが治療抵抗性うつ病に対する有効な治療法として推奨されています。
2018年の「American Journal of Psychiatry」に掲載されたメタアナリシスでは、ケタミン治療による抗うつ効果がプラセボに対して有意に高いことが示されています。また、1回の治療で効果が数日から数週間続くことが明らかになっています。

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME