東京麻酔科クリニックのケタミン療法について
精神症状と慢性痛に対する最新の治療アプローチ
東京麻酔科クリニックでは、名古屋での10年以上にわたるケタミン療法の実績を基に、メンタルや慢性痛に特化した革新的で安全な治療を提供しています。最新のエビデンスを取り入れ、個別の治療計画を立案し、都心の便利な立地で迅速かつ効果的な治療を提供します。
ケタミン療法(幻覚療法)について
2007年以来、院長は名古屋麻酔科クリニックでケタミン療法を提供してきました。
日本初のケタミンクリニックとして、気分障害、不安障害、強迫性障害、PTSDなどの治療を目的に設立されました。これまでの豊富な経験を基に、科学的根拠に基づいた革新的で思いやりのある治療方法を提供し、治療抵抗性の症状に苦しむ患者様を支援しています。
実績と効果
-
2000+
実施された療法 -
300+
点滴を受けた患者 -
82(%)
有効性 -
0
長期的な副作用
ケタミン療法の有効性と安全性
効果の速さ
ケタミン療法は、治療開始後すぐに効果を感じられる患者様が多いことが特徴です。多くの患者様が点滴直後から数日以内に症状の改善を実感されています。
副作用の少なさ
長期的な副作用は報告されておりません。
短期的な副作用は軽微で、忍容性が高く、通常1日以内に消失します。
これらの特徴により、ケタミン療法は現在利用可能な治療法の中で、最も迅速かつ効果的で安全な治療方法の一つとされています。
幻覚療法(幻覚剤療法)
当院では、ケタミン療法に加え、心の深層に働きかける幻覚療法(サイケデリックセラピー)も提供しています。この療法は、患者様が内面的な体験を通じて自己を再発見し、心の成長や癒しを促進する新しいアプローチです。
適応症/目的 | ケタミン点滴 | 幻覚療法 |
---|---|---|
難治性うつ病 | 症状の迅速な緩和を目的とする | 根本的な感情の開放や洞察を促す |
慢性痛 | 痛みの緩和を中心にアプローチ | 痛みの心理的要因に向き合う |
PTSD | ストレス軽減 | トラウマの再評価と癒しを促進 |
心の成長や変容 | 主に目的ではない | 自己発見や内面的な成長を促す |
メンタル症状
当クリニックでは、以下のような精神的症状や慢性痛に対してケタミン点滴療法を提供しています。
うつ病・双極性うつ病・産後うつ病
ケタミン点滴療法は、うつ病・双極性うつ病・産後うつ病の症状に対して迅速な効果を提供する治療法として注目されています。治療後すぐ、または数日以内に症状の緩和を実感できることが多く、抗うつ薬でみられるような副作用を伴わないのが特徴です。
特に治療抵抗性のうつ病においては高い効果が期待され、症状の改善が数か月から数年以上持続するケースもあります。多くの患者様が、感情の平坦さを感じることなく、心からの安堵や幸福感を得られています。治療は安全で、長期的な副作用のリスクもほとんどありません。
心的外傷後ストレス障害(PTSD)
ケタミン点滴療法は、PTSDの症状に対して迅速かつ持続的な効果をもたらす可能性があります。特に治療抵抗性のケースでは、従来の治療法を超える効果を発揮し、患者様に深い安堵感をもたらします。
ケタミンは、脳の神経機能を独自の方法で回復させ、症状の根本にアプローチします。この治療法は、神経科学的観点からも革新的な手法として評価されており、安全性が高く、長期的な副作用がほとんどないのが特徴です。
強迫性障害(OCD)・不安障害
ケタミン点滴療法は、強迫性障害や全般性不安障害、パニック障害を含むさまざまな不安障害に対して迅速かつ効果的に作用します。この治療は、神経化学的なバランスを整え、神経系を落ち着かせることで症状の軽減を促します。
一部の患者様では、従来の薬への依存が減少し、生活に対する前向きで健康的な視点を得ることが期待されます。ケタミン治療は安全で、長期的な副作用のリスクがほとんどありません。
自殺念慮
ケタミン点滴療法は、急性の自殺念慮を持つ患者様に対し、迅速かつ効果的な治療手段として注目されています。研究によれば、治療開始から数日以内に自殺念慮が大幅に軽減し、完全な寛解に達するケースも多く報告されています。また、継続的な治療により、自殺念慮の解消率が高まり、うつ症状の改善にも寄与します。この治療は、副作用が少なく、安全でありながら持続的な効果が期待できるため、特に急性期の患者様に適した選択肢となっています。
薬物依存症(SUD)
薬物依存症(物質使用障害:SUD)は、アルコールや抗不安薬、大麻、オピオイドなど多岐にわたる物質によって引き起こされる複雑な障害です。近年、ケタミン点滴療法が新たな治療手段として注目されており、従来の治療に変革をもたらしています。
ケタミン療法は、脳の神経回路を再構築することで依存症の根本的な問題に対処し、患者様のリカバリーを支援します。安全で効果的であると評価されており、依存症に対する新しい治療法となります。
痛み症状
東京麻酔科クリニックでは、精神疾患だけでなく、慢性的な痛みに対するケタミン療法も行っています。名古屋での長年の実績を基に、慢性疼痛、癌性疼痛、心因性疼痛に対する新たな治療アプローチを都心で受けられるようになりました。
慢性疼痛
ケタミン療法は、従来の痛み治療が効果を示さない難治性の慢性疼痛に対して非常に効果的です。神経痛や線維筋痛症、脊椎損傷に伴う痛みなど、様々な種類の慢性疼痛に対応し、痛みの感覚を抑えるだけでなく、痛みの根本的なメカニズムにも作用します。
癌性疼痛
ケタミンは癌性疼痛の緩和にも効果を発揮し、オピオイドなどの従来の鎮痛薬では十分な緩和が得られない場合に特に有効です。神経障害性の痛みや骨痛など、癌治療に伴う複雑な痛みにも対応可能です。
心因性疼痛
心理的要因が関与する痛み(心因性疼痛)にも効果を示し、身体的な痛みと心理的な苦痛の両面にアプローチします。治療によって、痛みの感覚そのものが軽減されるだけでなく、患者のQOL(生活の質)の向上も期待できます。
その他の適応症
ブレインフォグ
ブレインフォグ(脳の霧)は、集中力の低下や思考の明瞭さの欠如を特徴とする症状で、ケタミン療法により改善することが報告されています。特にCOVID-19後遺症や慢性疲労症候群、線維筋痛症に関連するブレインフォグに対して、脳の神経可塑性を促進し、症状の緩和が期待できます。
これらの適応に対して、東京麻酔科クリニックでは患者様一人ひとりの症状や状態に合わせた個別の治療計画を立案し、安全かつ効果的な治療を提供いたします。
治療プロセス
初回相談
患者様の状態を医師が丁寧にカウンセリングし、患者様に最適な治療計画を立てていきます。
治療段階
低用量から始め、患者様の状態を見ながら徐々に調整していき、個別のニーズに対応いたします。
フォローアップ
治療後の経過観察と必要に応じた追加の治療を行い、持続的な改善を支援いたします。
FAQ
Q1. ケタミン注入療法とは?
ケタミンは1960年代に開発された麻酔薬で、抗うつ特性が認められています。従来の治療法に反応しない治療抵抗性うつ病や急性の自殺念慮に対し、1回の注入で数日以内に症状の改善をもたらすことが知られています。
Q2. 治療を受ける基準はありますか?
治療抵抗性のうつ病やPTSD、不安障害などが適応症となります。ケタミンが禁忌でないこと(高血圧やけいれん発作の既往がないなど)が条件です。最終的な適応判断は医師が行います。
Q4. どの病院でも同じケタミン治療が受けられますか?
ケタミン自体は同じ薬剤ですが、治療方法や投与の工夫、緊急事態への対応などはクリニックによって異なります。当院では、麻酔科医が監督し、治療中のメンタルケアや安全性を重視したケタミン療法を提供しています。
Q5. サイケデリック(幻覚)療法とは何ですか?
ケタミンはNMDA受容体に作用し、脳の神経経路を変化させることで意識の変容を促します。投与方法と環境設定を工夫することで、深い心理的体験が可能です。
Q6. 幻覚療法の歴史と現在の動向は?
幻覚療法は古くから宗教儀式などで用いられてきましたが、現代において再評価され、治療抵抗性の精神疾患に対する新たな治療アプローチとして研究が進んでいます。MDMAやシロシビンに続き、ケタミンもその有効性が認められています。
Q7. 副作用はありますか?
点滴中に軽度の幻覚や吐き気、血圧上昇が見られることがありますが、ほとんどの場合一時的で自然に消失します。まれに治療中に不快感を感じることもありますが、安全性を確保するため、常に医師が監督しています。
Q8. 投与方法は?
治療は通常30分の点滴と30分の安静時間を含み、必要に応じて治療を調整します。治療中は常に安全を確保しています。
Q9. 何回の治療が必要ですか?
標準的には1セット6回(2?3週間)の治療を行い、効果の評価を行います。その後の維持療法や追加の治療も可能です。初回の治療で効果が現れにくい場合でも、2?3回目から症状の改善が見られることがあります。
Q10. ケタミンクリニックの開設経緯は?
ケタミンはもともと麻酔薬として使用されてきましたが、近年は精神疾患や痛みの治療においてもその有効性が認められています。当院では、長年の研究と経験を活かし、新たな治療オプションとしてケタミン療法を導入しました。
Q11. 医療費控除の対象になりますか?
当院のケタミン点滴療法は、うつ病や慢性疼痛の治療を目的としており、医療行為に該当するため、医療費控除の対象になると考えています。 ただし、最終的な判断は税務署が行うため、詳しくは税理士または管轄の税務署にご確認ください。
Q11. 費用について教えてください。
ケタミン療法の料金は1回55,000円(税込)です。初回は初診料11,000円(税込)が必要です。また、個室利用の場合は別途料金がかかることがあります。
Q12. 説明・同意書について。
治療を受ける前に、ケタミン療法のリスクと効果について十分に説明を行い、同意書に署名いただきます。
同意書につきましては以下よりご確認いただけます。
ケタミン療法とは
ケタミン療法は、近年海外で急速に普及している先進的な治療法です。特に、米国では500〜750のケタミンクリニックが大都市を中心に急増しており、うつ病やPTSD、慢性疼痛などの治療に対する代替手段として注目を集めています。これらのクリニックでは、従来の治療で効果が見られなかった患者様に対して、迅速な症状改善を目的とした治療が提供され、多くの患者が劇的な効果を実感しています。
ケタミンはもともと麻酔薬として使用されてきましたが、その精神的および身体的症状に対する治療効果が見直され、今後の精神疾患の治療における「ゲームチェンジャー」としての役割が期待されています。急性の症状にも対応できることから、特に治療抵抗性のうつ病や重度の不安障害の患者に対しては、数時間から数日で症状の改善が見られることもあります。そのため、海外では「うつ病の救世主」として評価され、治療法の一環として広く取り入れられています。
国内でも徐々に認知が広がりつつありますが、まだ一般的な治療法として普及しているわけではありません。当院では、こうした最新の治療法をいち早く導入し、長年にわたる実績を基に、患者様の生活の質向上に貢献するケタミン療法を提供しています。
ケタミンクリニックの特徴
当院では、ケタミン療法を「一人ひとりの患者様に合ったオーダーメイドの治療」として提供しています。ケタミン療法は、単に薬剤を投与するだけでは効果を十分に発揮できません。患者様の症状や状態だけでなく、その人の個性や治療に対する反応を考慮して、投与方法、投与量、治療環境(セッティング)を個別に調整することが、治療の成功にとって不可欠です。
当院では、患者様のニーズに応じて治療の目的を設定し、それに基づいてアプローチを変えることで、リラクゼーション重視の治療から、無意識に働きかけるサイケデリック療法まで対応します。例えば、精神的な苦痛を和らげる場合には精神科的な視点でのケアを行い、心の支えとなるような治療を目指します。一方で、慢性的な痛みに対する治療では、ペインクリニックとしての長年の経験を活かし、痛みの原因に的確にアプローチしていきます。
また、ケタミン療法では常に副作用やリスクを注意深く管理する必要があります。依存症リスクの管理もその一環であり、当院では、依存症予防のための対策を講じ、治療中および治療後のサポート体制を整えています。これにより、患者様が安心して治療を受けることができ、治療の効果を最大限に引き出せるよう努めています。
当院のケタミン療法は、単なる治療手段ではなく、患者様の生活の質を向上させるための包括的な治療アプローチとして提供しています。
豊富な治療実績
名古屋での2,000件以上のケタミン療法の経験を基に、東京麻酔科クリニックではさらに進化した治療を提供。治療経験に基づく高度な技術と、安全な管理体制が整っています。
多様な治療アプローチ
リラクゼーション目的の軽いセッションから、意識の変容を促すサイケデリック療法まで、多様な治療オプションを選択可能となっています。治療環境を工夫し、個々の患者様に最適なアプローチを提供しています。
安全性と安心感
経験豊富な麻酔科医が治療を監督し、最小限のリスクで最大の効果を引き出すよう工夫。患者様の安全を最優先にした対応を行っています。
院長とケタミンの長い歴史
当院の院長は、ケタミン療法との関わりが長く、20年以上にわたってケタミンの治療への応用に取り組んできた日本における先駆者です。2002年には医師3年目という早い段階で、ケタミンの効果に注目し、慢性疼痛や神経障害性疼痛に対する治療に応用する研究を開始しました。以降、急性および慢性疼痛に対する様々な症例を通じて、ケタミンの臨床的な有効性を探求し続けています。
その後も、うつ病などのメンタル疾患や難治性の痛みに対して、ケタミン療法を継続的に実施し、現在までに2000回を超える治療を行ってきました。これにより、多くの患者様に対して迅速な症状改善と生活の質向上を提供し、ケタミン療法の可能性を広げてきました。
2013年には、「ケタミン少量持続点滴療法に催眠療法を併せた効果」についての研究を発表し、ケタミン療法と心理的アプローチを融合させる新たな治療法を紹介しました。これは、精神的および肉体的な痛みを抱える患者に対し、ケタミン療法の新たな可能性を広げる試みであり、多くの医療関係者の注目を集めました。
名古屋での長年の治療経験を基に、東京でもケタミン療法の普及と発展を目指しています。当院では、症状の重さや治療目的に応じて個別に最適な治療プランを提供し、患者の無意識の変化に注目しながら、より深いレベルでの癒しを目指しています。
参考資料:
「ニューロパシックペインとケタミン ケタミン療法を併用した中心性脊髄損傷の急性期疼痛1症例と脊髄損傷の慢性期疼痛2症例」、鳥居 圭、名古屋大学医学部附属病院麻酔科、日本ペインクリニック学会誌 9(3): 157-157, 2002.
「ケタミン少量持続点滴療法に催眠療法を併せた効果について」、鳥居圭、名古屋麻酔科クリニック、日本ペインクリニック学会誌 20(3): 383-383, 2013.